「コロナにかからない人が食べているもの」をAIが分析した記事。発症リスクの高い食品も

発症リスクが高い5つの食品はがたくさん

できれば食べるのを避けたい食品を5つ挙げられます。

①「甘いもの」  お菓子などをよく食べる人は気を付けたい。「ブドウ糖」「乳糖」「還元水飴」のほか、「ソルビット」「ステビア」「マルチトール」といった人工甘味料についても、AIは「陽性のなりやすさに相関がある」とはじき出している。

②「悪い油」  脂質自体は3大栄養素の1つで、なくてはならないものではあるが、取りすぎが問題。AIによると、リスクが高まる油は「植物油」「食用油脂」「コーン油」など。特にマーガリンやショートニングなど人工的につくる「トランス脂肪酸」のリスクを指摘している。

③「乳製品」  チーズやヨーグルトなどの乳製品を多く取っている人は、取っていない人に比べ7倍のリスク増と出ている。

④「小麦製品」  AIによると、パンやうどん、菓子類など小麦製品を多く取っている人は、取っていない人に比べて8.8倍のリスクと出ている。パスタなどのもちもち食感を出すグルテンは胃腸で消化しづらいので、グルテンフリーや米粉などを使った麺やパンで代用するといい。

⑤「添加物」  現在、日本では800種類以上の食品添加物が認められているが、AIは「粉末状大豆たん白」を17.8倍、「じゃがいもでん粉」を17.3倍、「チキンブイヨン」を16.5倍の高リスク食品と分析している。

陽性にならなかった人が食べているもの

では〈コロナにかかりにくい〉人が食べているものは何か? 「おから、もずく、リンゴ、バナナ、わかめなど食物繊維を豊富に含む食材をよく食べている人は、コロナの陽性になる人が少ないというデータ結果が出ています。食物繊維には水に溶ける水溶性と、溶けない不溶性のものがありますが、特に発症リスクとの相関が強く出ているのは水溶性の食物繊維です。その代表は海藻類や豆類、ゴボウやニンジン、サトイモなどの根菜、果物ですが、食物繊維が腸内細菌を整え、免疫力を高めた結果とも考えられます」(栢氏)

この食物繊維の他には何があるのか。 「納豆、キムチ、米ぬか、酒粕、甘酒、酢、米こうじなどの〈発酵食品〉がひとつ。ヨーグルトやチーズといった乳製品も発酵食品ですが、腸内に炎症を起こす問題があり、大豆などの食物由来のものが望ましい。

また、コロナにかからない人は魚の摂取が目立ちます。イワシやサバなど青魚に多いDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)のオメガ3脂肪酸の影響が考えられますが、青魚が苦手だという人はナッツやアマニ油で取ることもできます」  濃厚接触者とされながら「食べる」「食べない」でPCR検査で「陰性」になる確率が何倍違うかを調べたオッズも出している。

トップは「豚ロース」の46倍。ぬか漬けに使う「米ぬか」は29.8倍、「海藻」が25.3倍、「酒粕」は23倍、「グリーンピース」が22.1倍となった。食べていない人に比べ10倍以上の差がついたものには、「デーツ」「おから」「あおさ」「もずく」「エゴマ油」「甘酒」「ぶどう」「酢」「オリーブ油」「梅干し」があった。 「コロナにかかりにくくなるからといって毎日、おからや海藻ばかりを食べられるものではありません。

居酒屋に行った際、海藻サラダを一品追加してみようか、たまには自炊しておからハンバーグでも作ってみるか……くらいの感覚でいいでしょう」(栢氏)  コロナに対し国民全体に慣れのようなものが芽生えているが、70歳以上の人はくれぐれも油断してはいけない。

AIが分析「コロナにかからない人が食べているもの」発症リスクの高い食品もチェック

 オミクロン株BA.5を主とする新型コロナウイルス感染症の第7波が急速に広まっている。政府は従来通りの手洗いやマスク、ワクチン接種を奨励しているが、そもそもコロナ対策が全世代共通でいいのだろうか? デルタ株の致死率は0.15%だったが、65歳以上は急激にハネ上がる。年齢によって致死率が違うのだから、感染対策も年齢によって変えていくべきだろう。

コロナにかかったらどれくらいの割合で死んでしまうのだろうか?  厚労省によると、今年6月14日時点の致死率は0.4%。1000人の陽性者のうち4人が亡くなったことになる。もう少し詳しいデータがないか探してみると、新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードに提出された昨年7月分の致死率(第5波=デルタ株)があった。ワクチン接種や医療体制の拡充もあって致死率は0.15%に低下。とくに陽性者の約半分を占めた20代以下の若者の致死率は0.002%(10万人に2人)で、18歳以下に限れば0%だった。極論すると、若い世代にとってコロナはもう脅威とは呼べない。

■高齢者の感染対策は若者とは全く違う  しかし、これをもって「季節性インフルエンザと同等」と考えるのは、まったくもって早計だ。70代の人の致死率は1.65%で、コロナにかかると61人に1人が亡くなってしまう。これが80代なら22人に1人、90代は18人に1人とさらに確率が上がる。念のために補足しておくが、この致死率は入院など症状があった人に対する割合ではなく、たとえ無症状でもかかった人(陽性者)に対する割合。BA.5の毒性が変わらないのなら、高齢者にとってコロナは今もかなり危険なウイルスであることがわかってもらえるだろう。少なくともこの年代を考慮すれば、「ウィズコロナ」などと軽々しく言っている場合ではない。  そんな中、AI(人工知能)が延べ1万5000食品データを分析した「新型コロナ 発症した人 しなかった人」(幻冬舎)という本が注目を集めている。

AIが1万人分のヘルスケアのデータと、さらに世界中の新型コロナに関する論文を読み込み、〈コロナにかからなかった人は何を食べているのか〉という傾向を導き出したもの。  その著者でシグナルトーク代表の栢孝文氏がこう説明する。 「男女1500人を対象に、PCR検査でコロナ陽性になった人がよく食べているものをAIが分析したところ、例えばブドウ糖を多く取っている人は、取っていない人に比べて6.8倍も発症リスクが高いという結果が出ました。もっとも、AIが導き出しているのはコロナ発症(陽性)との“相関関係”であり、ある原材料をたくさん取っている人のリスクが高いと出ても、その原材料が実際にコロナにかかるリスクを高めているかどうかまではわかりません」