豚肉の有名産地について、国内の主要産地まとめ

日本の食卓になくてはならない存在である豚肉ですが、どこの県でもっとも多く生産されているかご存知でしょうか?

ちなみに正解は鹿児島県で、全国に流通している豚肉の15%ほどが鹿児島県産のものとなっています。鹿児島県は昔から黒豚の産地としても有名で、現在でも多くのブランド豚や銘柄豚といったものを生産している地域です。

そして、鹿児島県に次いで豚肉の生産量が多い県は宮崎県で、九州勢がワンツーフィニッシュを飾っているということになります。ここでは、そんな豚肉の有名産地をピックアップしてご紹介。地域の特徴や、どんな豚肉を生産しているのかなどをご覧いただけますので、ぜひチェックしていってください。








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豚肉の飼育・生産量ナンバーワンの鹿児島県

鹿児島県は豚肉の飼育・生産量がぶっちぎりのナンバーワンで、2017年の調べでは130万頭以上の豚を飼育していることが分かっています。ちなみにこのあとご紹介する第2位の宮崎県の飼育頭数は85万頭ということですので、50万頭弱の開きがあるということです。鹿児島県では古くから豚の生産が行われていて、特に黒豚の飼育にはどこよりも力を入れています。

鹿児島県で豚が飼育されるようになったのは、織田信長などが活躍を見せていた戦国時代にまで遡るのですが、当時は豚を兵糧として扱っていました。これは全国的に見ても非常に珍しく、その時代に鹿児島県を統治していた島津家が取り入れたものとされています。

また、元々豚を飼育する文化があった鹿児島ですが、沖縄とも距離が近いということで、沖縄の豚を鹿児島へと持ち帰り、交配なども行っていたようです。これは現在における品種改良と同じですので、400年以上も前からこうした取り組みを行っている鹿児島県と豚の生産の繋がりというのは、どの都道府県よりも深いと言えるでしょう。

さて、現在における鹿児島県の豚肉事情ですが、黒豚だけでなくほかの品種の豚肉も多数生産出荷しています。温暖な気候と飼料になるサツマイモなどが豊富というのも、豚を飼育するには最適な環境と言えるようです。

○鹿児島県の主要豚肉

それでは実際に鹿児島県ではどのような豚肉が生産されているのか、いくつかご覧いただきましょう。

・かごしま黒豚

日本の代表的な豚肉です。県のブランド豚として幅広く飼育されています。

・薩摩高原豚

生産過程において仕上げの飼料に麦添加のエサを与えている豚です。旨みとコクのある肉質が特徴で、品種としてはハイポー豚を統一して用いています。

・鹿児島OX

飼料の原料にとてもこだわっている豚です。脂肪含量が少なくてデンプンの多いマイロ、大麦を使用し、そのほかも100%植物性飼料のみを豚に与えています。また、竹酢液を加えることによって抗生物質や薬に頼らない健康的な豚へと仕上げています。

豚肉の主要産地第2位の宮崎県

 

続いて豚肉の飼育・生産量が第2位の宮崎県について見ていきましょう。宮崎県は豚肉だけでなく鶏肉や牛肉の生産も行っている、畜産王国としても知られています。県内には数多くのブランド牛や地鶏が存在していて、その中には豚肉も当然含まれているというわけです。

宮崎県は、鹿児島県と同様に温暖な気候であることがまず豚の生産に適していて、また太平洋側に面する地域では潮風も豚肉の品質向上に一役を買っているとされています。そんな宮崎県で実際に生産されている豚肉とはどういったものがあるのか、こちらも実際の品種をご覧いただきましょう。

○宮崎県の主要豚肉

・観音池ポーク

牛や豚の肉質を競う「宮崎県畜産共進会」の肉豚部門で、162頭の中からグランプリである優等一席を受賞した実績があるのがこちらの「観音池ポーク」です。霧島山系の澄んだ水をベースに、きれいな空気の中で育てられた豚肉はまさに極上の味わいとなっています。

・霧島黒豚

鹿児島県の黒豚と同様に筋肉の繊維が細く、肉の保水力に優れた豚です。肉自体の締りが良く、独特の旨味が感じられます。

・まるみ豚

協同ファームで生産されている豚の8割は宮崎県の農業協同組合通じて市場出荷されており、残り2割が自社ブランドの「まるみ豚」として精肉加工され、飲食店などに直接販売されています。肉質を評価する宮崎県内の大会では2012年度にグランドチャンピオンを獲得しています。「臭みが少なく豚肉が苦手な人でも食べられる」、「脂身まで味が深い」と評価されています。

国内第3位は千葉県

 

豚の飼育・生産量第3位は千葉県です。あまり畜産のイメージがないだけに、少し意外かもしれませんが、多くの豚肉を食卓へと届けています。千葉県では小規模の養豚業者が集まって、組合として豚の生産に取り組んでいるというのも生産量に影響を与える大きな要因となっているようです。

豚の飼育・生産量第4位は北海道

 

敷地面積がダントツでトップの北海道ですが、こちらは逆に意外にも生産量は鹿児島県や宮崎県、そして千葉県よりも少ないという結果となっています。

しかし、ブランド豚や銘柄豚の数で言いますと、非常に多くの種類の豚を生産していて、そのバリエーションで比較すれば全国第1位とも言えるほどです。北海道では主に十勝地方で豚肉の生産が盛んにおこなわれていて、次いで北部エリアなどで多くの豚が飼育されています。

豚の飼育・生産量第5位は群馬県

 

下仁田ポークなどのブランド豚を出荷している群馬県が、豚の飼育・生産量第5位にランクインしています。群馬県は関東の中では非常に優れた豚肉を輩出している地域です。最近では町興しの一環としても豚の飼育や生産が行われているほどですので、県における豚肉のポジションというものが高いことが伺えます。そんな群馬県には特筆すべき豚肉がいくつかありますので、ご紹介しておきましょう。

○群馬県の主要豚肉

・下仁田ポーク

ベーシックな三元豚であるLWD種を用いた県のブランド豚です。その赤身は非常にジューシーで、保水力も高いことからパサパサしない肉質が人気となっています。

・はつらつ豚

上州銘柄豚のひとつでもあり、指定専用飼料にワカメ、昆布、ニンニク、甘藷といった独自のものを加えているところが特徴でもあります。肉の色が淡く、ほのかなピンク色をしているため、その見た目も人気の理由となっています。








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まとめ

国内の豚肉の主要産地をランク順に5つご紹介してきました。実は豚肉を多く生産していた千葉県など意外な県もあり、驚いた方もいるのではないでしょうか。しかし、国産豚肉の生産においてはやはり鹿児島県がダントツの1位となっています。そんな鹿児島に旅行などで訪れた際には、ぜひともその自慢の豚肉を堪能してみてください。