豚肉を使った郷土料理~九州編~
九州地方はおいしいブランド豚がたくさん飼育されている、日本有数の豚肉産地です。
ここでは九州地方の豚肉を使った郷土料理をいくつかご紹介します。
◇豚の角煮
豚の角煮は、卓袱料理や中華料理のフルコースの一品としてふるまわれる、長崎の郷土料理です。この角煮をあっさりした中華饅頭で挟んで食べる角煮饅頭も有名です。角煮たる由縁は、四角く切って出したからといわれています。
【材料】(4人分)
豚バラブロッ肉・・・500g
水・・・2カップ
青葱・・・1本
生姜・・・1片
酒・・・大さじ4
白髪葱・・・適宜
青菜・・・適宜
水・・・2カップ
酒・・・大さじ4
砂糖・・・大さじ4
醤油・・・大さじ4
味醂・・・大さじ1
【作り方】
- 豚を5cm角に切り、フライパンで全部の面に焼き目をつけます。
- 鍋に豚肉、水、青葱、生姜の薄切り、酒を入れ、火をかけます。
- 沸騰したら火を中弱にして、アクをとりながら一時間程茹でます。
- 一度豚肉を軽く洗い、もう一度鍋に水、酒、砂糖を入れて20分煮込み、醤油、味醂を加えて20分中火で煮詰め、照りがつき、煮汁が絡んだら出来上がりです。
- 白髪葱や青菜を飾ります。
◇味噌もつ鍋
もつ鍋は福岡ならではの食文化で、終戦直後、福岡市の万十屋の初代店主が、もつを売りに来た業者から購入して鍋を作ったのが初めといわれています。1990年代に東京に進出し、全国に広まったそうです。もつ鍋はもつを噛むことにより、あごが鍛え、脳を刺激し活性化されます。キャベツ、ニラなどの野菜もたっぷりで栄養満点です。
【材料】
豚モツ(ゆでたもの)・・・600g
☆しょうがのすりおろし・・・2かけ分
☆にんにくのすりおろし・・・2片分
☆ねぎの青い部分(つぶす)・・・1本分
☆酒・・・1/2カップ
長ねぎ・・・1本
キャベツ・・・1/2個
にら・・・1束
もやし・・・1袋
鶏がらスープ・・・大さじ1
水・・・5カップ
酒・・・1カップ
白みそ・・・75g
合わせみそ・・・75g
にんにくの薄切り・・・2片分
赤唐がらしの輪切り・・・1本分
すり白ごま・・・大さじ2
ごま油・・・適量
【作り方】
- 豚モツは熱湯でサッとゆで、ビニール袋に入れて、☆を加えてよくもみ込みます。
- ねぎは斜め切りにし、キャベツはザク切りにします。にらは4cm長さに切ります。
- 鍋に鶏がらスープ、水・酒・白みそ・合わせみそ・にんにく・赤とうがらしを入れてひと煮立ちさせ、1の豚モツを加えて5分くらい煮ます。
- 2のねぎ・キャベツ、もやし、にらを順に煮ます。
- ごま、ごま油を加えてできあがりです。
◇だんご汁
だんご汁は大分県の各地で食べられる郷土料理で、地元の人にとっては「おふくろの味」な家庭料理として知られます。お隣の熊本や福岡、佐賀には「だご汁」と呼ばれるものがあって、大分のだんご汁が派生して作られた料理と言われています。昔はキノコや根菜だけの味噌汁にだんごを入れたものが一般的でしたが、時代が変わり豚肉を加えるようになったそうです。
【材料】
小麦粉(中力粉)・・・100g
塩・・・ひとつまみ
ごぼう・・・1/2本
にんじん・・・1本
里芋・・・3個
大根・・・1/4本
しめじ・・・半パック
酒・・・大さじ3
みりん・・・大さじ2
しょうゆ・・・大さじ2
味噌・・・大さじ2
だし汁・・・800ml
【作り方】
1. ボウルに小麦粉と塩を入れ、水を少しずつ加えながら練っていきます。柔らかくなったら、ピンポン球くらいの大きさに丸めて、濡れた布巾を被せて30分ほど寝かせておきます。
- ごぼうはさきがきにして酢水に浸けておきます。にんじん、大根をいちょう切りにしておきます。里芋、豚肉は食べやすい大きさに切ります。
3. 鍋にだし汁を入れて、野菜を煮込みます。火が十分に通ったら、酒、みりん、しょうゆを入れ沸騰させます。
- 沸騰した鍋にひと口大にちぎっただんごを入れます。最後に味噌を入れたらできあがりです。
◇豚味噌
豚味噌は鹿児島県で古くから愛され続けている郷土料理です。麦味噌に豚バラ肉と黒糖を合わせて作るおかず味噌で、鹿児島の家庭では常備菜としても大変馴染み深い定番メニューと言えるでしょう。ごはんのお供として食べるのが主流ですが、野菜スティックにつけたり、冷奴の上にのせて食べても絶品です。
【材料】
豚バラブロック・・・300g
麦みそ・・・400g
黒糖・・・200g
料理酒・・・1/2カップ
ニンニク・・・2片
ごま・・・大さじ2
【作り方】
- 豚バラブロックを包丁で細かく切ります。
- ニンニクもみじん切りにします。
- 豚バラをフライパンで炒めて油をしっかり出します。
- 豚肉の色が変わったら、ニンニクを入れて炒め、味噌を入れます。
- 味噌が馴染んだら、残りの調味料を加えて軽く煮詰めて完成です。