ブランド鶏肉の特徴まとめ

ここでは、現在日本で生産されているブランド鶏肉を特徴ごとにまとめてご紹介しています。

誕生するまでの血統やルーツ、飼育されている環境、また与えられている飼料などによっていくつかの項目に分けてご覧いただけるようになっています。

鶏肉の品質というのは育て方でも大きく変わりますので、その特徴を知ってどんなお肉なのかを確認していきましょう。

また、どんな料理に合うのかなども、生産者の方々からおすすめされている方法を記載していますので、実際に調理する際の参考にもしてみてください。

ブランド鶏肉の特徴~品種~

ブランド鶏というのは品種にこだわって生産されているものが大半ですが、その中でも特に在来種などを使い地鶏として出荷されている鶏の種類をご紹介したいと思います。

ちなみに在来種というのは、明治時代までに日本に定着をしていた鶏の品種で、地鶏というのはその在来種の混血比率が50%以上のものを指しています。

そのため、地鶏と名乗れるブランド鶏というのは実は少ないのです。

そんな鶏肉界の最高峰である、日本三大地鶏からまずはご覧ください。

○薩摩地鶏

鹿児島県の南部で飼育されている薩摩地鶏は、県に古くから生息していた薩摩鶏という在来種を用いたブランド地鶏です。

もちもちとした食感が魅力的で、シンプルに塩コショウだけ充分美味しく仕上がります。

薩摩鶏というのはもともと気性が荒い品種でもあるのですが、その分よく動き回ることから肉質が引き締まるとされています。

○名古屋コーチン

愛知県の名物畜産品でもある名古屋コーチンも、日本三大地鶏のひとつに数えられています。

ブランド鶏としてもトップクラスの知名度を誇り、全国の飲食店で使われている品種です。

その身は柔らかくジューシーな味わいが特徴的で、さらに骨からは上質な出汁が取れるということで、レストランやラーメン屋などでも重宝されています。

名古屋コーチンから取れる出汁には鳥臭さが少なく、澄み切ったスープが取れると評判です。

この名古屋コーチンの鶏ガラを使えば、自宅でも本格的な鍋のスープが完成しますので、ぜひ一度試してみてください。

○比内地鶏

きりたんぽで有名な秋田県のブランド地鶏で、古くから比内地方で飼育されている在来種をベースに生産が行われています。

比内地鶏は身から骨まで余すことなくきりたんぽ鍋に使えますので、地域では当たり前のように食べられている鶏肉のひとつです。

特に上品な味わいが人気で、お取り寄せグルメなどでも評価の高さが目立ちます。

○天草大王

こちらも品種に特徴のあるブランド鶏で、もともと一度絶滅した天草大王という品種を再度研究開発で復元したという経歴を持っています。

国産鶏の中では最大クラスに大柄な体型で、脂身がたっぷりと乗ったモモ肉は最高の味わいです。

近年、三大地鶏に並ぶほどの人気となっていて、飲食店でも天草大王を使うところが増えてきています。

ネット通販でも購入することができますので、ぜひ一度その幻の味わいを体験してみてください。

○奥久慈しゃも

しゃもを名乗るブランド鶏の中でも人気が高く、通常の2~3倍ほどの飼育期間を経て出荷されているのがこちらの茨城県産奥久慈しゃもです。

大和しゃもなどをルーツに持ち、独特の弾力がある肉質が特徴的でもあります。

ブランド鶏の特徴~飼育・環境~

続いては飼育方法や環境に特徴的な部分があるブランド鶏をご紹介していきます。

一昔前までは養鶏場というと、鶏たちがすし詰め状態といったところも多かったのですが、最近ではノビノビと育てることが重要ということで「平飼い方式」を採用する養鶏業者が増えてきています。

そんな飼育方法や環境に重点を置いているブランド鶏は、肉質も良く、さらにストレスフリーで病気にも罹りにくいというメリットも挙げられていますので、ぜひそうした鶏肉をチェックしておきましょう。

○にいがた地鶏

美味しさと新潟らしさを追求し、平成16年に県内初の食用地鶏として流通が開始されたブランド鶏です。

自然豊かな環境で育てられた鶏肉は、甘みとジューシーさを感じられる仕上がりとなっていて、北陸地方を中心に人気を高めています。

また、そのルーツにもこだわりがあり、新潟県在来の天然記念物「蜀鶏(とうまる)」をベースに「名古屋種」や「横斑プリマスロック」を掛け合わせたオリジナルの品種です。

イノシン酸、グルタミン酸という旨味成分が豊富で、保水性が高いため肉汁が多いというのも特徴的な部分となっています。

○おおいた冠地どり

大分県産のブランド鶏で、広い敷地面積に対して比較的小数で飼育されているところが特徴的。

なお、国内初となる烏骨鶏を取り入れた配合で誕生しています。

交配に用いる烏骨鶏の外観的特徴が冠に現れていたことから名前が付けられました。

鶏肉の旨味成分であるイノシン酸が、ブロイラーや他の地鶏より高く、肉質もほどよく柔らかいところが魅力ともされています。

ブランド鶏の特徴~飼料~

鶏は病気など外的要因で飼育が困難になってしまうことがある畜産物でもあります。

そうした病気などに対応した飼料や、食べる際の安心安全にこだわっているブランド鶏肉を見ていきましょう。

○骨太有明鶏

佐賀県産のブランド鶏で、全飼育期間にわたって抗菌性物質を含まない飼料のみ飼育されているところが特徴的です。

そのため、子供にも安心して食べさせられる鶏肉として注目が集まっています。

○伊勢どり

三重県で生産されている地鶏のひとつ「伊勢どり」も、飼料にこだわって生産されているブランド鶏です。

飼育時に与えるエサに木酢酸を配合した飼料を選んでいるため、臭みがなく良質な鶏肉を生み出しています。

○サンミート季穣 季じょん 山鶏

「山鶏」は宮崎県日向市、橘香園の細川豪邦さんが飼育しています。元々農場は先祖代々のみかん畑でした。毎年の悩みの種である雑草の対策として、地頭鶏の放飼を始めたのがきっかけです。大きな特徴として、抗生物質等の薬は一切与えていません。みかんの実を食べるなど、自然由来の栄養分を摂取しており病気になることもほとんどありません。あくまで自然のままに育てることをモットーとしており、その中で健康に育った地鶏は味も格別です。通常の若鶏(ブロイラー)が2ヶ月間鶏舎の中で飼育して出荷されますが、山鶏は飼育期間は概ね雄は4ヶ月、雌は5ヶ月平飼いされており、飼育密度は1m当たり2羽以下に保たれています。当然コストは上がりますが地鶏としてもともと持っている旨みに加え、長期間の放飼いにより肉質の弾力が増します。

(1)柔らかさの中にも適度な歯ごたえあり!

(2)ジューシーな肉質が歯むほどに湧き出る旨み!

(3)ササミやムネ肉などもパサパサしません!鶏の旨み十分!

(4)低脂肪、低カロリーで消化に良い!

おすすめの料理は炭火焼き!

炭火による遠赤外線の効果により、肉の表面を均一に素早く焼き上げて表面を硬化させます。地鶏のうま味成分を内部に閉じ込め逃がしません!香ばしい鶏脂の香りが合わさって、たちばな地鶏の持つ濃い味わいとジューシーさが際立ちます。お酒好きの方には、味のしっかりとした純米酒や芋焼酎と一緒にお召し上がりいただくのがオススメです。

まとめ

 

ご覧いただいたように、ブランド鶏といっても色々なところに特徴があり、それぞれに個性豊かな品種が揃っています。

血統や飼育方法によって、鶏肉の味わいというのは大きく変わりますので、ぜひこだわりをもって作られた各種ブランド鶏肉を一度は食べてみてください。

その美味しさというのは、やはり通常の鶏肉よりもワンランク上の味わいとなっています。