銘柄鶏って何?

 

よくスーパーなどで「○○鶏」「銘柄○○(どり)」といった表記がされている鶏肉を見かけることがありますが、これらは主に銘柄鶏と呼ばれているタイプの鶏肉です。

 

なんとなく普通の鶏肉よりも美味しいようなイメージがあり、さらに少し値段も高めに設定されていることから「ちょっと贅沢に良い鶏肉を買ってみようかな」といったときにも選ばれやすい種類となっています。

 

しかし、銘柄鶏が具体的にはどういったものを指すのか知っているという方は少ないのではないでしょうか。

 

また、普通の鶏肉と銘柄鶏では何が違うのか?というのも気になる点です。

 

そこで、ここでは銘柄鶏というのがどういった種類の鶏肉なのかをご紹介していきます。

 

ぜひ、購入の際の参考にしてみてください。

 

銘柄鶏に対する基準やルールはない

 

銘柄鶏というと「地域や国で認められている鶏肉」のように思われがちですが、実は明確な基準やルールといったものはありません。

 

どの品種の鶏を使っていても銘柄鶏と名乗ることは可能で、飼育期間や飼料などにも制限は設けられていないというのが現時点での実情です。

 

そうなると「普段から食べている鶏肉とあまり変わらないのでは?」といった考え方もできますが、もちろん銘柄鶏として生産・出荷されるからには理由や裏づけが必要となってきます。

 

○いつも食べている鶏肉はブロイラー種

 

銘柄鶏がどういったものかを知るためには、まず私たちが普段食べている鶏肉について知る必要があります。

 

通常、スーパーやファミリーレストラン、コンビニといったところで購入したり食べたりする鶏肉というのは、ブロイラーと呼ばれる鶏肉の品種です。

 

ブロイラーとは、短期生産を目的として作られた鶏の品種で、日本だと主に「若鶏」と表記される種類の鶏肉です。

 

通常、鶏というのは出荷される頃合の成鶏になるまでに4~5ヶ月が必要なのですが、このブロイラーの場合は40~50日ほどで出荷されます。

 

なぜこれほど早く出荷されるかと言いますと、ブロイラーというのは2ヶ月足らずで成鶏となる、非常に生産サイクルがスピーディーな品種なのです。

 

現在、日本で食べられている鶏肉のほとんどがこのブロイラーとなっているわけですが、国内だけでも年間6億羽ほどのブロイラーが出荷されています。

 

つまり、それだけ日本では鶏肉の消費量が多いということになりますが、この消費量に対応できるのはブロイラーだけです。

 

ブロイラーの肉というのは、基本的には柔らかく、誰にでも好まれやすい味わいとなっているのですが、大きな鶏舎の中でギュウギュウに詰められた状態で飼育されることが大半で、ストレスによってあまり健康状態が良好ではないケースがあります。

 

そうした鶏肉の質というのは、やはり自由な環境でノビノビと育てられた地鶏などブランド鶏に比べると劣ります。

 

しかし、安価に大量生産が可能ということもあり、戦後にアメリカから輸入されてからは、ずっとこのブロイラーというものが日本において鶏肉の主流となっているわけです。

 

ブロイラーを品種改良したものが銘柄鶏?

普段私たちが食べている鶏肉・ブロイラーについて学んだところで、ようやく銘柄鶏の説明に移れるのですが、銘柄鶏の大半はこのブロイラーを改良したものです。

 

正確な数字というのは認定されていませんが、鶏をメインとする畜産業界においては、7割ほどの銘柄鶏がブロイラーを品種改良、もしくは飼料に変化をつけて味の違いを出していると認識されています。

 

では、ブロイラーを品種改良するというのはどういったことなのかと言いますと、これは日本に昔から存在する在来種などの鶏などと掛け合わせて肉質を高めるといった方法となります。

 

また、飼料を変えることで肉質を向上させたり、飼育環境を整えることでストレスのない鶏を育てたりと、各養鶏場が知恵を振り絞って誕生させたのが銘柄鶏です。

 

銘柄鶏に明確な基準はないと言いましたが、銘柄鶏として出荷する以上はある程度の生産量が必要となります。

 

そのため、安定した肉質を維持できるだけのメソッドや環境というものが銘柄鶏にとっては不可欠です。

 

たとえば、地鶏の産地としても有名な宮崎県の銘柄鶏の多くは、ホルモン剤などの添加物を与えずに飼育しています。

 

薬品を使わずに育てることで、安心して食べられる鶏肉が出来上がるわけですが、この作業には徹底した管理体制やシステムが必要となりますので、非常に手間が掛かります。

 

しかし、それだけの手間を掛けたからこそ銘柄鶏として自信を持って出荷できるということにもなるわけです。

 

また、ブロイラーから派生した鶏の品種をいくつも掛け合わせて独自の種類の鶏を生産しているところもありますので、やはり銘柄鶏というのは普通の鶏肉よりも質が高まります。

 

銘柄鶏は地鶏ではない

旅行や出張で全国各地に訪れた際や、お取り寄せグルメなどで「○○地鶏」という商品を見かけることがあると思いますが、銘柄鶏と地鶏というのは別物ですので、その点は注意が必要です。

 

地鶏というのは明確な基準がありますので、銘柄鶏とは異なった種類の鶏肉であることを覚えておきましょう。

 

ただし、地鶏に認定されることを目標に改良が重ねられている銘柄鶏というものもあります。

 

そうした上質な銘柄鶏というのは、「地鶏まではいかないが、味は一級品」といったお値打ち鶏肉であったりもしますので、とてもお得です。

 

「ちなみにどれが美味しい銘柄鶏なのか」ということに対して、確実な見分け方はありませんので、食べてみるまで確認ができません。

 

しかし、そうした違いを味わってみるというのも銘柄鶏の楽しみ方のひとつと言えるでしょう。

 

意外にも安くて美味しい銘柄鶏というものに出会えるチャンスがあるかもしれませんので、初めて訪れた場所などで見かける鶏肉をちょっと食べてみるというのもおすすめです。

 

まとめ

 

銘柄鶏というものがどういった種類の鶏なのかを見てきましたが、いかがだったでしょうか?

 

自分が思っていたイメージと違ったという方もいるかもしれませんが、基本的には「普通のブロイラー以上、高級地鶏未満」といった品質の鶏が銘柄鶏と言えます。

 

ただし、中には地鶏と同等クラスの品質を持った銘柄鶏も生産されていますので、楽しみ方としてはそうした銘柄鶏を探してみるというのもおすすめです。