豚肉の食べ合わせに最適な食材のお話
豚肉にはビタミンやミネラルが豊富に含まれています。その中でも、ビタミンB1は牛肉の10倍も含んでいて、赤身肉150gで1日の必要量がまかなえるほどです。ビタミンB1は糖質(炭水化物)をエネルギー化するのに欠かせないもので、白米を主食とする日本人にとっては大変重要な栄養素です。ビタミンB1は疲労回復のビタミンとも呼ばれるほど、疲れのもととなる乳酸が身体にたまるのを防いでくれます。
不足すると体や脳の働きが悪くなり、脚気や心筋梗塞、集中力の低下などを招き、ウェルニッケ脳症という脳の病気に至ることがあります。また、抗酸化作用を持つビタミンB2、ビタミンEも豊富に含んでいるので、老化やガンの原因になる活性酸素を除去したり、動脈硬化の原因になる過酸化脂質の生成を防ぐ働きがあります。ここでは、そのような豊富な豚肉の栄養を最大限に引き立ててくれる食材との食べ合わせをご紹介します。
◇高血圧予防・コレステロール低下には
しめじ、ワカメ、ヒジキ、コンニャク、味噌を豚肉と一緒に食べると高血圧の予防やコレステロールを低下させてくれます。
豚にはコレステロールが含まれていますので、豚肉ばかりを食べるのは体によくありません。こんにゃくやねぎがコレステロールを取り除き、高血圧を防ぎます。味噌に含まれるアグリコン型イソフラボンは乳がんの防止に役立ちます。
◇疲労回復・体力増強には
タマネギ、にんにく、なすを豚肉と一緒に食べると、疲労回復によいとされています。
豚肉には新陳代謝の促進や疲労回復に役立つビタミンB1が豊富に含まれていますが、ビタミンB1にはストレスを感じると尿中に排泄されてしまう性質があります。タマネギやニンニクに含まれるアリル化合物がビタミンB1と結合すると、ビタミンB1単独の時よりも安定して代謝を行うことから、良い食べ合わせだといえます。また、なすと豚肉と合わせることで、ビタミンB1、カリウム、水分がそろい、疲労回復に最適です。
◇美肌効果には
豚肉とブロッコリーやヨーグルトを一緒に食べると美肌効果によいと言われています。豚肉に含まれるたんぱく質とブロッコリーのビタミンCを組み合わせることで、コラーゲンが増加し若々しいハリのある肌を保つ作用があります。ほかにはビタミンCと食物繊維が豊富なキャベツや大根おろしとの組み合わせも、相性は抜群です。
◇老化防止には
かぼちゃ、さつまいもと一緒にたべるのがおすすめです。さつまいもに多く含まれるビタミンEは、老化現象の原因になると考えられている過酸化脂質が体内に発生するのを抑制する働きがあり、細胞の老化を遅らせ、みずみずしい肌をいつまでも保たせてくれるといわれています。